私たち日本人は神社やお寺にそれぞれ参拝します。初詣では神社に行きますし、法事ではお寺に行くことも多いと思います。
たとえば初詣の他にも神社と言えば
- お宮参り
- 七五三
- 成人式
などを想像する人も多いと思います。
一方お寺では
- お葬式
- 大晦日の除夜の鐘
などのイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
一般的には「神社は鳥居、お墓やお地蔵さんがあるのはお寺」という考え方が日本人には浸透していると思います。
私たち日本人は神社とお寺の両方ともに親しみがありますが、その役割の違いについて基本的な知識を語れる人は大人でも少ないのではないでしょうか。
ですので、今回は神社とお寺の
- ルーツ(歴史)
- それぞれの特徴
- 参拝時の作法
などの基本的な情報をまとめてみました。
『基本的な知識をまとめて知りたい!』と思っている人には必見の内容です。
お好きなところからどうぞ!
神社とお寺の歴史の違いとは
まずは神社とお寺の歴史(ルーツ)の違いを完結にまとめてみました。
神社の歴史とは
『神道』とは日本独自の古来からある宗教になります。
そのルーツは神話からくるものが多く、『万物に魂が宿る』と昔の日本人は信じて疑わなかったです。
そのため山や草木、巨石といった物に魂や宿ると信じ、数多くの神々を崇拝してきました。
その中で「八百万の神」(やおよろずのかみ)という言葉が生まれました。
これらの神々を祀ったのが神社になります。
※八百万とは数が多いという意味です。
お寺の歴史とは
歴史として約1500年前にインド・中国を経由し朝鮮半島から日本へ伝わりました。
仏教の始祖は釈迦(しゃか)で、29歳で出家し過酷な修行の末その「悟り」にたどり着きました。
菩提樹の下で悟った教えとは、
- 中道(ちゅうどう)
- 縁起(えんぎ)
- 四諦(したい)
- 八正道(はっしょうどう)
の4つの理(ことわり)からなります。
『人生は生きている限り苦がつきまとう。その苦から逃れるためには修行を積み、煩悩を克服する必要がある』
その煩悩を克服するために、これら4つの理を学ぶというのが仏教の基本的考え方になります。
神社とお寺のそれぞれの特徴
神社の特徴
宗派にとらわれず誰でも参拝できます。
例えば、受験の時は受験の時だけ「天満宮」や「天神神社」といった受験の神様の名前がついた神社を参拝したり、出産の時は「水天宮」に参拝したという経験がある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
神社は『来る者は拒まず、去る者追わず』という非常にシンプルな考え方を持っており、この柔軟な考え方が今日の気軽に神社を参拝するという習慣に繋がっています。
また、お寺のような経典はありません。
お寺の特徴
お寺には檀家制度というものがあり、歴史は古く飛鳥時代にまで遡ります。現在の形ができたのは江戸時代と言われており、この檀家制度により地域の人々との密着度が神社と比べ強いです。
ですが、最近ではこの檀家制度に疑問をいだく人も増え、世代交代と共に檀家制度を見直す動きもあります。江戸時代から続くこの制度を考え直すタイミングが来たとも言われています。
神社とお寺の参拝時の違いとは?
施設
神社の施設とは?
神社には鳥居があり、その他には本殿(ほんでん)、拝殿(はいでん)、参道、手水舎などがあります。
本殿とはご神体を安置してある神聖な社殿(しゃでん)。社殿とは境内にある建物を総称していう言葉です。
拝殿とは我々が参拝した時に拝礼するための社殿。また神官さんが祭りの儀式を行ったりもします。
参道とはその言葉通り神社やお寺にお参りするために作られた道をさします。
手水舎(ちょうずや・てみずや・てみずしゃ・ちょうずしゃ)とは神社やお寺にあり、参拝者が手や口を清めるために水を使う場所の事です。
本来は「てみずや」と呼ぶようですが、もちろん「ちょうずしゃ」等でも大丈夫です。言葉のなまりで読み方が変わってしまったとの事だけなので意味は同じです。
また、注意事項として鳥居や参道の真ん中を歩いてはいけないというルールがあります。
なぜなら、真ん中は神様の通り道になっており、真ん中を歩くと神様の通り道をふさいでしまうという考えからです。
歩く時は左右どちらかを歩くようにしましょう。
お寺の施設とは?
お寺には入り口に山門があります。山門とは神社でいう鳥居にあたり、この山門以降を神聖な空間とみなしております。
こちらは神社と違って真ん中を歩いても大丈夫です。
その他には塔や金堂(または本堂)と呼ばれるものもあります。
金堂とは仏像を安置している建物の総称です。どんな小さなお寺にも必ず存在します。
参拝方法
神社の参拝方法とは?
- 鳥居も前で一礼をします
- 手水舎で手や口を清めます
- 軽く一礼をしお賽銭を入れます
- 鈴を鳴らします
- 二礼二拍手一礼
- 最後に軽く一礼をして終わります
この手順で参拝してください。
お寺の参拝方法とは?
- 山門の前で合掌し一礼し右足から入ります。この時敷居を踏まないように気をつけます
- 手水舎で手や口を清めます。こちらは神社と同じです。
- 本堂でお賽銭を入れ合掌をします
- 一礼後お焼香となります
- 合掌して祈願し一礼する
- 山門を出る時も合掌し本堂に一礼します。
という手順になります。
神社やお寺の崇拝対象は?
神社の崇拝対象は誰?
崇拝対象である神様は「八百万の神」と名前が付くほど多いです。
たとえば、山や森などの自然や、特定の人物、存在するあらゆる物を神聖視し崇拝します。
お寺の崇拝対象は誰?
仏様が信仰の対象となりますが、本来特定のものに対して信仰するという考え方ではありませんでした。
長い年月の間に信仰対象がお釈迦様や仏様になっていきました。
参拝時間
神社の参拝時間とは?
基本的には太陽が昇ってから午後の2時〜3時までごろに参拝します。
ですが、夜間の参拝も問題ないとは言われていますが、特にこだわりが無ければ上記の時間に参拝する方がいいでしょう。
お寺の参拝時間とは?
お寺についても同様でお籠り(社寺に決まった日数泊まりお祈りすること)があるので夜間の参拝でも大丈夫です。
ですが、お寺にはお墓がありとても怖い思いをするかもしれません。
また、神社もそうですが夜間の参道は転倒の恐れがあるため、こちらも特にこだわりがなければ日中の参拝がおすすめです。
最後に
神社とお寺の基本的な違いは理解していただけたと思います。
奈良時代にはお寺に神様が祀られていたり神社にお寺が建てられたりしており、神様と仏様が仲良く融合していました。
その融合を神仏習合(しんぶつしゅうごう)と呼びます。
この神様と仏様が仲良く融合している宗教観こそ日本人の心の奥にあるものだと考えます。
この記事があなたの神社やお寺の違いを知ることのお役に立てれば幸いです。
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