みなさんは、そもそも神社とはどのようなものかご存知でしょうか?
なんとなく分かったつもりになっていて、正しく理解されていない方もいるのではないかと思います。
神社とは、日本古来の宗教である神道に関係する施設で、神道における神様が住まう建物のことをいいます。
私たちは普段よく神社に参拝に行きますが、この参拝という行為は、まさに神様のいる場所を訪れるという行為なのです。
また、このように神様の住まう神社には、様々な建物が配置されていますが、各建物の名前や役割、使い方について、知らない方もいるのではないでしょうか。
私も恥ずかしながら、神社にどのような種類の建物があって、それぞれがどのような役割や使い方をするのか最近まで知りませんでした。
今回は、神社の各建物の名前や役割、使い方について詳しくご紹介します。
神社の主な建物の名前とその配置
神社にある建物は、総称して社殿(しゃでん)と呼ばれています。
社殿には多くの建物が配置されていますが、日本全国に神社が8万か所以上もあり、神社の中の建物の組み合わせは神社によって様々です。
ここでは、神社のスタンダードな建物の構成をイメージしながら、主な建物の名前とその配置についてご紹介します。
まず、神社の入口には『鳥居』があり、鳥居の横には『社号標』という神社の名称を刻んだ石標があります。
鳥居をくぐり参道を行くと、その先には
- 本殿(ほんでん)
- 拝殿(はいでん)
- 幣殿(へいでん)
があり、その手前付近に手水舎や社務所が設けられています。
神社の建物で中心となるのは、この本殿・拝殿・幣殿と呼ばれる建物です。
この他にも、神社の中には宝物殿と呼ばれる建物などがあります。
各建物の役割や使い方
ここでは、上で述べた各建物の役割や使い方についてご紹介いたします。
○鳥居(とりい)
鳥居とは、神様のいる神域と私たちの暮らす外の世界を区分している境界線の役割を果たすものと言われています。
まさに、神様の住む場所の玄関口と言えますね。
ちなみに、神社の入口となる鳥居の多くには、近くに狛犬(こまいぬ)が置かれ、狛犬は神様のいる領域と外界との境界を守っている存在と言われています。
○本殿(ほんでん)
本殿は、その神社の御祭神・御神体が祀られている建物で、神社の中で一番中心となっている建物です。
本殿の造りにはいくつか種類があり、神明造、大社造などが代表的なものです。
神明造の代表例は三重県の伊勢神宮、大社造の代表例は島根県の出雲大社です。
本殿はたいていの場合、以下で述べる拝殿の後ろに隠れていて、一般の参拝客には見えない場合が多いです。
ちなみに、本殿を持たずに拝殿から御神体を直接拝むスタイルの神社もあります。
日本最古の神社である奈良県の大神神社が代表的なものです。
○拝殿(はいでん)
拝殿は、参拝者が礼拝する建物のことです。
私たちがよく神社に参拝するとき、お賽銭を入れてお参りをする場所がこの拝殿となります。
拝殿では様々な祭祀(神事)が行われます。
例えば、私たちが祈祷などをお願いする場合は、この拝殿で執り行われることとなります。
また、拝殿の背後には本殿が位置しています。
本殿にある神様の御神体を参拝者に直接見られないようにするため、本殿の前に拝殿が設けられたとされています。
ちなみに、拝殿の造りにもいくつか種類があり、縦長で本殿への通路のような構造のものや、本殿に向かって建てられた横長の構造のものなどがあります。
○幣殿(へいでん)
幣殿は、神様へのお供え物が置かれている建物のことです。
幣殿は本殿や拝殿と建物が一体となっているものが多いです。
○手水舎(ちょうずや)
手水舎は、神様に参拝する前に、手や口をゆすいで自分の身を清めるための場所です。
龍などの形をした水口が設けられ、柄杓が置かれています。
また、手水舎の読み方はその他にも、
- ちょうずしゃ
- てみずや
- てみずしゃ
とも呼ばれています。
○社務所(しゃむしょ)
社務所とは、神社の事務所のようなところです。
神社では事務のことを社務と呼ぶため、事務所でなく社務所という名前になっています。
社務所には神職や巫女さんがいて、神社の社務を行っています。
また、参拝客の待合場所として機能したり、祈祷の受付や、お守り・おみくじ等の授与、御朱印なども社務所で扱っています。
社務所の規模や提供するものなどは、神社によって異なっており、これといった決まりは特にありません。
○宝物殿(ほうもつでん)
宝物殿とは、神社に関係する宝物が展示された博物館のような建物をいいます。
大きな神社では設けられていることが多く、たいていの場合は、有料で見学することができます。
まとめ
以上、神社の各建物の名前や役割、使い方についてご紹介しました。
いかがでしたか?
神社には様々な種類の建物が置かれています。
普段何気なく捉えていた各建物の名前や役割、使い方を改めて知り、意外だなと思う部分もあったのではないでしょうか。
今度神社に行かれる際は、改めて実物を見ながら、各建物をよく確認してみてくださいね。
この記事があなたのお役に立てば幸いです。
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